設 立 趣 意 書
日本国内で末期腎不全により人工透析治療受けている患者は、2011年末現在、30万人を超えています。(社団法人日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況」より)
毎年、約3.7万人が新たに透析療法を始め、原因疾患として従来の腎臓疾患のみならず糖尿病性腎症からの透析導入が急増しています。
年々増加の傾向にある透析患者の増加に歯止めをかけ、減少に転じさせるためには、透析に至るまでの対策を講じていくことが重要です。
近年、慢性腎臓病(CKD)という新たな疾患概念が提唱され、世界的な対策が講じられ、国内においても国・地方・関係学会等々、関係機関・団体が中心となってその対策と啓発事業が展開されています。
この慢性腎臓病の患者は、約1,300万人と推計されており、早期の発見・治療、継続した治療・管理体制のもとで、腎臓疾患の重症化を予防する政策と体制が欠かせません。
一方、透析療法に至った患者に対して、充分な治療を施行することと、患者の高齢化と長期治療による合併症対策、それを起因とする要介護対策等、患者の治療と生活支援環境の整備が急務となっています。
また、腎不全に対する根治療法についても、いっそうの研究推進が求められているところです。
こうした現況から、腎臓疾患対策は重大な国民的課題であり、この課題解決に向けた総合的政策立案と施行に向けて早急かつ効果的に取組ことが、国民からの負託を受けた我々国会議員の果たす責務であると考えます。
こうした、国内の腎臓疾患現状に鑑み、国会議員一人ひとりがその解決に取り組む決意をこめて、ここに「腎臓疾患対策議員連盟」を設立いたします。